葬儀と樒
こんにちは、富山市の葬祭ホール、メモワールしらゆりの高崎です。
今日は仏式の葬儀で欠かせない樒(しきみ)について触れたいと思います。
ご当家の床の間やお仏壇に樒を飾り付けていると、ご親戚の方などからよく
「それ『榊(さかき)け?」
と聞かれます。
神棚に飾る榊はご存知の方も多いのですが、この樒は多くの方が葬儀の時にしか見る機会がなく、また同じような色形をしていますので、混同されるのも無理はないと思います。
富山県では一般的に通夜葬儀の際、自宅のお仏壇や床の間飾りなどに色花ではなく、この樒を立てます。
これはインド・中国から仏教が伝わって後、日本で生まれた風習です。
昔は今のように火葬の習慣も無く、またドライアイスのようなご遺体を保全する技術もありませんでした。
そのためご遺体から発生する臭気も強く、土葬した際にその匂いを嗅ぎつけて野犬などが墓を荒らすということがございました。
樒の葉は香りが強く、その実には強い毒性があります。「毒物及び劇物取締法」という法律の中で、植物で唯一の劇物指定されているほどです。
樒の名前の由来も、実に毒が含まれていることから「悪しき実」が転じて「しきみ」となったとも言われています。
そのため、昔の人はその強い香りが死臭を消し、その有毒性が獣から墓や遺体を守ると考えたのではないでしょうか。
今では火葬が当たり前ですし、保全技術の進歩により、昔ほど匂いなどが気になることはないのかもしれません。
しかしながら、亡くなられた後も故人の尊厳を守るために生まれたこの習慣。必要の有無ではなく、大切な習慣としてこれからも守っていきたいものです。
メモワールしらゆり
セレモニーアドバイザー 高崎 顕一郎
初めまして 新川地区(朝日、入善、黒部、魚津)では樒でなく無上仏の前にはなぜか樒ではなく法事花を飾ります。
祭壇には四華花を飾ります。(四華も富山県内でも呉東と呉西で色が違いますよね?)
なぜ同じ宗派で同じ富山県でも違うのでしょうか?
投稿者:元葬儀社2020年4月25日 15:25
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